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そんなこんなで私はこの書類の山と格闘している。
ちなみに肥料を取り入れた輪作、二毛作は成功し、不作ではない年の3倍の収穫率だった。
それを喜んだ村人達を見た私は畑にあった肥料の作り方を教え一年後、その村の収穫量は他の村5つに及んだ。
蓄えが増えた村の税を上げたが「不作、凶作に備え、それが起こったら無償で与える」みたいな日本の法律をパクった政策を行ったが皆さん不満は無いようで、寧ろ「有り難いことだ」とか「優しいお人だ」等ベタ褒め…
その村の政策を他の村にも浸透させた為、飢餓や貧困も少なくなったとの報告を受けている。よかったよかった
「だからってこの仕事量は無いんじゃない?」
まあ、日本にいた時の計算や数式を取り込んだ資料はこの世界の人達にわかる筈もなく私一人でこれを片付けなければならない。
すると控えめなノック音が部屋に響く
私は力無く返事をすると青髪のメイド、ハクアが入って来た。
「ルディア様大丈夫ですか?…ここ最近徹夜続きでしょう?」
本気で心配したような顔でルディアに問うハクアは年相応の表情を浮かべていた
「私しか分からないのだから仕方ないよ…ハクアご飯頂戴」
「お持ちしますから少しベッドでお休みになってください」
ハクアは小柄なルディアを抱っこし、軽々とベッドに寝かした。
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