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お父様はそうかと頷きお母様と共に貴族の集団のもとに歩いて行った。
ルディアは踵を返し人にぶつからないように歩き、内装の装飾をしげしげと眺める
…ん?この模様…
「何か珍しい物でもあるのかい?お嬢ちゃん」
壁の模様を指でなぞろうとすると後ろから男性の声がかかった
私が振り向くと朗らかに微笑む壮年の男性が立っていた。男性の後ろにはボディーガードらしき女性が腰に剣をつけて立っている。
「…貴方は?」
「うーん…そうだなトーマとでも呼んでくれ。こっちの娘はサルヴァ。私の護衛のようなものだ」
女性は威圧的にこちらを見下ろす。
そんな風に睨んだら怖がられるだろうに
「…あ、申し遅れました…ルディア=ヘル=フィニカ=ムシャーテと申します…以後、御見知りおきをトーマ様、サルヴァ様」
スカートの裾を持ち上げ、一礼し顔をあげる。
二人は面食った顔をしているが気にしないようにして再び壁の模様―魔法陣に眼を向ける
・・・・・
「…後、私はここにある防衛魔法陣を見ていただけです…」
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