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「ついこの前バイオテクノロジーのニュースが流れたと思えば、今度はエコロジカルなんとかってニュース。もう名前を聞いただけで肩が凝ってしょうがねぇよ。ったく…」
店主は大きく肩を回して、何故か口に出さなかった首までも回すと、これまた大きなため息をついた。
「そんな大げさな…。それと、エコロジカル・クリーン・ドライブ・エンジン。覚えようぜオヤジさん…」
苦笑しながら､青年は店主の言えなかった単語をスラスラと言ってみせる。
「お前と話してたから覚える事ができなかったんだよ」
「それは悪ぅござんした」
店主の悪態を軽く受け流すと、青年は立ち上がってポケットから財布を取り出す
「行くのか？」
「行かなきゃここに立ち寄ったりはしないさ」
財布から取り出した小銭をカウンターの上に置いて、出入り口の引き戸を開ける。
「今度はどこへ行くつもりだ？」
「適当に、かな。一応神奈川までは走るつもり」
青年は店主の言葉を待たずに引き戸を閉めた。
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