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「この学校の関係者……か」
だが、クーにはまだ気になる点があった。
「待ってます、って書いてあるのに、どういう了見なんだ」
「どーどー……確かに時間は過ぎて……!?」
そこで僕は気付いた。
「どうした?」
「昨日の……」
「……あ」
あまり人目につかない、目立たないような僕らのいる建物の突起部分の日影で、緊張した様子でビクビクしながら手土産の袋を誰かに渡す練習をしている男……彼は昨日逃がしてやった男だ。
恐らく彼が依頼主である。手土産も僕達に渡すのであろうことは、誰が見ても一目瞭然だった。
「思わぬ運命の廻り合わせだこと……」
「契約破棄……」
「駄目だぞ、依頼は依頼だ」
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