その放課後になる前に

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「で、ひかる。なんて書いてあったの!? やっぱりラブレターだった!?」 一人になれる場所を探し、手紙を読み終えて教室へと入ったひかるの元に愛流が詰め寄った。 心なしか焦ったような愛流に戸惑いながら、ひかるはうなずいた。 「うん。多分、そうだと思う」 「多分ってどういうことよ!」 さらに詰め寄る愛流から逃げるように体を引く。 「まあ、ほら。詳しくはあれだけど、会って伝えたい事があるって書いてあったから」 さすがに手紙をくれた人の気持ちを考えると、内容を正確に伝える訳にはいかない。 ひかるは言葉をにごしながら答えた。 「で、誰からだったんだ?」 愛流と一緒にやって来た達也が問う。 「さあ」 「は?」 「それがさ、分からないんだよね。書いてなかったから」 「なんだそりゃ……うおっ!」 顔をしかめる達也を押し退け、愛流が再び詰め寄った。 「どういうことなの!」 その剣幕に圧倒されながら、ひかるは話せる内容を選んで説明した。
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