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カンカンカンカン…
電車が近づく音にピクッとして私-小林希美(コバヤシ ノゾミ)-は足を早めた。
いつも学校に向かう電車をギリギリまで延ばして乗るのは、朝に弱い私の特徴だ。
「希美おはよっ」
ポンと肩を叩かれると違う高校の友達のチカがいた。
「おはよ!」
「今日も遅刻?」
チカはニヤリとして私を見た。
「うるさい!まだ間に合うよ!じゃあ、またねっ」
「うん、ばいばーいっ」
一気に階段を駆け上がって、ちょうど着いた電車に乗り込んだ。
チカのやつ…自分が学校近いからって余裕なんだから…
ドンッ
「痛…」
この時間は朝の電車の中で一番混んでるから、四方八方人だらけ。
ぶつかられた人を見ると、背の高い結構なイケメン。
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