始まりは夢の中で

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ガタン… ゴトン… ガタン… プシュー… 「わああああああ!!」 「きゃあああ!!」 ドドン… ドンッ ドアが開いた。 もちろん電車は動いている。 ドア付近がぽっかり空いている。 人が…人が落ちたんだ。 乗客全員が一瞬静まり返った。 「きゃー!!!!!!」 一人の女性が叫ぶと一気に周りは騒ぎ出した。 「どうなってるの?」 「何があったんだ」 「おい!まだ人が…」 男性が叫び、指差す方向には…私にさっき話しかけてきた女の人…! 彼女はなんとかドアにつかまっている状態だった。 「たす…け…て…」 「今、助けるぞ!」 体格のいい男がすぐに彼女に寄ろうとし… プシュー…ガシャッ 「い、痛いー!!!!いやあああ!!!!!!!」 いつもならゆっくりしまるはずのドアが一気にしまり、彼女の手に食い込んだ。 カンカンカンカン… え…? まさか… 「向こうから電車が来る…」
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