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エドが生徒達の群れを避けるように歩いていると、何やら周りが騒ついてきた。
「イテテ。てめぇ!!」
イヤーミの腕にソラが噛み付いている。
体中泥だらけになりながらも、涙でぐちゃぐちゃになりながらも、必死でイヤーミに食らい付いていた。
「なんだ?喧嘩か?」
イヤーミは周りの注目に恥ずかしさを覚え、ソラを殴り振りほどいた。
「こっ、こいつがいきなり噛み付いてきたんだ!」
自分は悪くないという素振りのイヤーミに、ソラは怒鳴り付けた。
「…っボクの両親の悪口を言っただろ!!」
睨み付けるソラを睨み返し、イヤーミも反撃した。
「みんな聞けよ!こいつは親に捨てられた!
きったない貧乏孤児なんだ!!」
いかに『カプセルコーポレーション』が平和を促そうとも、民衆の間ではこういった差別が日常となっていた。
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