『2人の少年』

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 「父さんと母さんは、村を救うために死んだんだ!  英雄なんだぁ!!」  ソラにとって両親は誇りだった。  いかにソラが弱くても、その誇りをけなされてまで、イヤーミには付き従いたくはなかった。  「フン、救えなきゃ英雄じゃねぇだろ!  ただの無駄死にだっ!」  力一杯殴ってやりたい。そんな感情と、それが出来ない自分の弱さに、悔しさが溢れてきた。  「お前はよく吠えたよ。」  イヤーミが誰かに殴られ、尻餅を付いた。  「オレの名はエド。  お前に殴れないなら、オレが殴ってやるよ。」  ソラに笑顔を向け、手を差し伸べる。  「ぁ、ありがとう。  …あ、ボクはソラ。」  状況があまり理解出来なかったが、助けられた事はわかった。  「おい、お前。二度とソラに近寄んな!!」  タイミングよく、教師達が駆けてくるのを見ると、エドはソラを連れ、姿を消した。  
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