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「そう、そうなんだ。初めてのゲームでここまで愛着がわくはずがない。しかしお前はこのゲームは・・・いや、このキャラクターは初めてではない。この1週間毎日のように観ていたはずだ」
「確かになぜだが続編なのに、1のストーリーが分かっている。ラスボスはアフロディアだった。なぜ分かるのだ」
「俺は毎日ワンセグでお前の前でアニメのイナズマイレブンを流したんだ。俺は嬉しいことに影が薄い。だから誰にも怪しまれずに行動できた。どうだ無意識のうちにイナズマイレブンのファンになった気分は?」
「なるほどな。どんなに不満があるゲームでも情報があればあるだけ面白くなるわけか」
「そうだ。土原祐山! お前はすぐにつまらないと分からないとゲームを投げるくせがあるな! ゲームというのは最初から面白いものもあれば、最初は少しつまらないものもある。全てをクリアしてからレビューをしていないお前は、グルメのレビューで材料に嫌いな食材が入っていただけで食べもせずに最悪な評価をつけるのと同じだ」
「う、うるさい! 私は少しやればゲームの全てが分かるのだ! ふん! こんなゲームはくだらん! 貴様の精子まみれなDSとともに中古屋に売り飛ばしてくれるわ! さらばだ! あっはははは!!」
そう言うと土原祐山は会長室から出ていく。
「結局、面白いとは言わせることはできなかったですね」
と森山。
「しかし、土原先生にあそこまで長くゲームをやらせるとは大したものだ」
「あれであの男がゲームに対して愛情を持つことができればいいのだが・・・」
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