キラーサンダー

ノースダコタ

｢ハイランドのシングルモルトです。
強いですが暖まりますよ｣

人懐こい笑顔で微笑むマスターに、サンダーも思わず頬がほころぶ。

｢いい酒だな｣

一言呟き一気にそれをあおる。
喉から胃へと焼けるような琥珀色の液体が流れていく。

｢おなかもすいているようですので、手っ取り早いものですがこちらをどうぞ｣

マスターはスイートマスタードソースのたっぷりついた鶏肉をバンズに挟んだものを白い平皿に載せてカウンターに置く。
チキンマスタードサンドの横にはフィッシュ＆チップスも添えられている。

｢手際がいいな｣

｢好きでやっている仕事ですからね｣

そう答えながら2杯目のスコッチがグラスに注がれる。

サンダーは黙ってそれを受け取り、皿に手を伸ばす。