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夜明け前。
窓の外がほんのりと白んでくる。
そろそろこの娘が居なくなったことに気付かれるだろう。
その前に連れ出さなくてはな……
英雄の相手をするのはその後だ。
サンダーはあどけない寝顔をみながら思った。
「ううん……」
倉庫で見つけた埃っぽい毛布にくるまり、寝息を立てる少女。
毛布には微弱な電気を流し続けて温めてある。
こう寒いと電力の消費が激しくていけねえ。
夜明けまであとわずか。
もう少しだけ休もうと目を閉じた時、警報が鳴り響いた。
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