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投光器の光が工場を照らしている。
絶え間なく吹き付ける吹雪がその照明に照らされてキラキラと輝いている。
「ベンティング卿、男が出てきます!!」
灰色の防寒スーツにゴーグルを着けた部下がアッサムに言う。
吹雪のせいで大きく目を開けていることは難しいが、アッサムにもその男の姿を捉えることが出来た。
「あの娘の姿が見えん」
「はい、男1人が出てきたようです」
わかりきったことを答える部下に少し苛立ったが、そこは堪えてうなづく。
「痛めつけてやれ。
娘の居場所を吐くまでは殺すな。
英雄が来るまでに全てのカタをつけねばならん」
「はっ!」
小さく頭を下げ、部下が走っていく。
わしは英雄に負けない権力を持っているのだ。
こんなところでつまずくわけにはいかない。
憎々しい表情で、工場から出てきた男を睨み付ける。
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