96人が本棚に入れています
本棚に追加
「てめぇにじゃねぇ。
俺はあの子に"自由"をプレゼントしに来たのさ」
サンダーはそう言い、右手を銃の形に構える。
アッサムが両手を突き出して身構える。
「……パーン!」
指先から細い稲妻が放たれ、アッサムを貫く。
「まだ聞きたいことがある。
しばらく寝てな」
またも雪に顔を突っ込むアッサムを背中に、工場へと足を向ける。
いつの間にやら、吹雪は嘘のように止んでいた。
遥か東の空から、ゆっくりと朝日が顔を出し始めていた。
最初のコメントを投稿しよう!