突然のこと

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男の子が私の目を見て、口を開いた。 「ずっと前から好きでした」 えっ 驚くと同時に、ドクンっと心臓が波打つ。 「…付き合って下さい」 顔を真っ赤にして下を向いてしまった男の子に、何て返事をすればいいのだろう。 トクトクトクと波打つ心臓。 顔がカッと熱くなる。 胸が苦しくて、息が詰まる。 自分の突然の異変に動揺した。 「ぁ、あの…!少し考えさせて下さい」 俯いて、ふいに出てきた言葉だった。 「分かった」と言って無理矢理微笑んだ男の子は、友達の元に行ってしまった。 でもやっぱり頬は赤くて… 一人残された私。 この胸の高鳴りは何だろう。
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