― 7章 ―

6/15
前へ
/127ページ
次へ
国道から外れ旧道に入り走る事数分。 スライドする車も少ない通りに赤い三角屋根の洒落た店が見える。 「あれ。」 店内に入ると清潔感あふれる白を基調にした内装で天井の天窓が印象的で、カウンター席とボックス席が5席の30人位 入れるお世辞にも広いとは言えない広さ。 日曜日の昼時というのもあり、席はほぼ埋まり繁盛しているのが伺える。 カウンターの中には忙しそうに動き回る男性がいた。 来客を知らせる電子音を聞き男性が手を止めずに振り返る。臣の姿を確認して接客業なら当たり前のセリフ。 「いらっしゃいませ!あ…!臣、久々だね。奥の窓側空いてるから。」 「すいません、忙しい時に来ちゃって」 大丈夫だよと言い奥の席を指を指す。 それぞれの注文を済ませ、食事が来るまで映画について語った。 .
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!

279人が本棚に入れています
本棚に追加