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終始私が話し掛け、臣が相づちを打つような会話。
「ごめん、私ばっかり喋ってるよね、煩いよね…」
「そんな事無い。俺あんま話すの得意な方じゃないから、喋ってくれる方がいい。」
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ランチの時間も過ぎたせいか、客足が少し緩やかになって、さっきまで忙しそうに動いていた男性が手が空いたのか、私達の席に近づいてきた。
「フゥ~一段落ついた。それはそうと、…珍しいね、まして女連れなんて。どうも、硲です。うちの味はお口に合ったかな?」
さっきは顔がよく見えなかったけど、近くで見ると、すっきりとした鼻筋で印象的な大きな目の中性的な男性。男の人に云うのは失礼かも知れないけど、可愛らしい感じの硲さん。
人なつっこい笑顔でコーヒーを私達の前に置いていく。
「ご馳走様でした。とってもおいしかったです。」
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