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「あれ?もしかして臣の彼女?」
彼女って言葉に反応してか、カップをカチャカチャと音を立てて置く。
「…は、硲さん!彼女は兄貴の知り合いで…」
『兄貴の知り合い』
そうだよね、間違ってない。解ってた事じゃない。と自分に言い聞かせる。
でも傷付いてる私がいる。
あぁ、やっぱ私臣の事好きになってきてるのかも…
そんな考えを巡らしる事に気づかれないように硲さんに向き直り挨拶をする。
「初めまして、木原涼子です。」
私を見ながらにっこり笑う硲さんが思いがけない事を言った。
「初めましてじゃないんだけどな。匡紀の店で何回か会ってるよ。」
ん?添田の店?
あ、そう言えば…
「あっっ!添田の彼女っ!…ごめ…恋人…でした。すいません。」
添田の店に行った時にカウンターで何回か会ってる。
バカ添田が俺の彼女だとか可愛いだろとノロケてたのを思い出した。
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