― 7章 ―

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硲さんと臣は昔からの付き合いみたいだけど、久々に会うみたいだし色々募る話もあるだろうから、ちょっと席外そうかな…化粧も直したいし。 「あの…ちょっとお手洗い借ります。」 何でだろ…トイレって聞かなくてもなんとなくわかるのが不思議。 『兄貴の知り合い』 ズシリと頭が重くなる。 やっぱそうだよね7才って差は大きいよ。私的にもさ…。 別にこれ以上深入りしなきゃ何も起きない。今ならまだ間に合う…そう、間に合うとかの問題でなかったんだ。彼にとっての私の存在は、最近知り合った年上の女ってだけ…。 私さえこれより先に踏み込まなきゃなんてことない話。 化粧ポーチのファスナーをしめながら、きっと今鏡を見たら酷い顔をしてるんだろうな…。 気持ちを切り替えなきゃ…と、鏡に向き合う。 .
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