水の秘密

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水の秘密

「2人きりにして大丈夫かな・・・」 雫は心配になってきた 23時過ぎに新宿から深夜バスに乗った健と小雪は翌朝6時20分に京都駅に着いた 「ここが京都ですか?」 小雪がコンクリートの塊の京都駅を見て驚いていた 「あはは、情緒がありませんね」 「はい」 小雪は幼い頃から憧れていた京の都は想いもつかない風景だった 「小雪さん、朝食は後からにして目的地に行きましょう」 「はい、これから何処へ行くんですか?」 「下鴨狗子田町、上賀茂神社の近くです」 「えっ!」 小雪の顔つきが変わった 「小雪さんどうしたんですか?」 「賀茂氏は陰陽道の宗家で忍術の伊賀の祖先なんです」 「そ、そうなのか」 「ええ、それに上賀茂神社は賀茂別雷大神と言われて雷を祭っていて有名な神社です」 「そうか、なんか僕達に関係がありそうな気がしてきた」 「ええ」 健と小雪は北山駅で降りてしばらく歩くと元冷泉という表札の書いてあるお屋敷を見つけた 「ここだ」 「そうですね」 2人はおきな門の前で溜息をついた 「会えるでしょうか?」 小雪が心配そうにしていると 「まだ、7時過ぎですから学校へは行っていないかも」 すると門が開き制服姿の女子高生が出てきた 「あっ、彼女かしら?」 健は写真の顔と見比べると 「たぶん」 健と小雪が瑠奈に近づこうとすると目の前の車に乗って走り出した 「くっそ!」
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