水の秘密

7/8
前へ
/50ページ
次へ
元冷泉家瑠奈が応接間の入り口に立っていた 「瑠奈、学校はどうした?」 義成は驚いて瑠奈の顔を見た 「雨宮さんが見えたと言うから早退して来ちゃった」 健と小雪は立ち上がり瑠奈に挨拶をした 「どういう訳だ?瑠奈」 「お父さん、うちの家の預言書に書いてある通りよ」 「なんだ?」 「一人娘の婿に日本一の武士が現れるって、覚えてる?」 「ああ、覚えているよ」 義成は不機嫌に言った 瑠奈が椅子に座ると 「白川さんもうお帰りになって良くてよ」 瑠奈は丁寧な言葉で話した 「はい」 白川は礼をすると部屋を出て行った 「白川さんって?」 健が不思議そうな顔をすると 「ええ、白川家は昔からうちに仕えているんだ」 義成が言った 「そうですか・・・そうだ」 健はバッグの奥から布に包んだ黒い漆塗りの短刀を差し出した 「いいかね」 義成は短刀を手に取ると瑠奈にもみせた 「この短刀には雪笹の家紋と茎には宙と言う文字が刻み込まれています」 「雪笹はうちの家紋だ」 「はい」 「それに宙と言えば・・・」 義成は席を立ちしばらくすると古い本を3冊持ってきた 健はその間柄を外し茎を出していて、短刀を手に持った義成は緑色の表紙の本を開くと 「ほう、やはり」 「はい」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

182人が本棚に入れています
本棚に追加