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「勝負あり!赤」
主審は健を指差した。
「きゃー、お兄ちゃん日本一」
雫は満面の笑みで麻里子と抱き合った
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ロッカールームに戻る健に白川が話しかけた
「雨宮完敗だ、今日のお前は凄かった。剣先が見えなかった」
「ありがとう」
健と白川は握手をした
「今度は負けないぞ!」
白川が健の肩を叩いて去って行くとそこに駆け寄る女性の姿が見えた
「綺麗な人だ・・・」
健がその場を去ろうとすると
「すみません、雨宮さん」
その女性が健に声を掛けた
「はい」
「一緒に写真を撮りませんか」
「でも・・・」
「全日本学生チャンピョンと準優勝者2ショットいいでしょう」
「おい、瑠奈嫌味か?」
「うふふ」
健は仕方なしに白川と2人と数人との集合写真も撮った
「写真送ります」
女性は礼をして帰って行った
「あっ、住所言うの忘れた・・・」
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数日後、剣道家で骨董商の父親から
「よくやった、約束の物だ」
父親の亘が刀の鍔を健に渡した
「ありがとうございます」
「どうしてそんな物が欲しいんだ?」
「剣の道を目指す者は刀と鍔が欲しくなる物です」
「うん、でも今回のそれは凄いぞ、葵の紋入りだ」
「お父さん私には?水泳の都大会で優勝したわ」
「うん、そう言うだろうと思って」
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