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――『後藤くんてさ、普段はクールなのに由子のことだけは熱くなるよね』
『も~
純子ったら何言ってんのよ////』
スタイリストの村上純子は大学の同期で親友だ
この世界に入ってからなかなかゆっくり会えなかったが、マネージャーの計らいで今回の現場はいつも一緒にいられることになった。
『あ~あ…淳平になんて言おう…』
『ん~~そのまま伝えたらいいんじゃない?
ケンカしたくないなんて思うから言えなくなるのよ。
ありのままでわかりあうのが理想かな~~
ま、言うのは簡単だけどね‥』
『‥‥ありがとう、純子。
こんな時にそばにいてくれて本当によかった』
『そういう素直さが可愛いんだからね、由子は』
――アハハ、と照れ笑いしながらまだ少し不安な私だった。
深夜の密会騒動が今朝になって事務所から知らされたため
約束の時刻よりも早くスタジオ入りしていた私。
心配した純子はずいぶん早くから来てくれてたと、別のスタッフが教えてくれた。
‥亘さんとは何にもない‥‥
でも、あのとき二人で会っていたのは事実‥‥
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