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「――お帰りなさいっ、姉さま!!」
「ぐふぅッ!」
太陽のように明るい声と共に、突然な背後からの攻撃……もとい、攻撃としか思えないような抱きつき。
シシルとその背中に引っ付いている少女は、そのまま草むらに倒れこむ。
とりあえず相当な勢いがあったらしく、二人はゴロゴロと草むらの上を二転三転した末、ようやく停止した。
「もー、水くさいなぁ姉さま!
帰ってくるなら帰ってくるって、ちゃんと前もって連絡してよね!
突然姉さまの気配がしたもんだから、水浴びの途中だったんだけど一目散に駆けつけたんだよ!?
……あ、それとね姉さま―――」
「まずはどいてよぅ!話はそのあとで聞くから!!」
シシルはそう言うと、背中の上で馬乗りになっている少女をはねのける。
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