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「くぅ、髪の毛に草がついてるよぅ。
ほら、前髪のところ」
シシルはそう言うと、くぅの髪の毛に手を伸ばす。
シシルと同じくらい、長い長いくぅの髪の毛。
しかし、二人には決定的な違いがある。
シシルの白い髪の毛に対し、くぅの髪の毛は黒と白と茶。
三色なのだ。
ちなみに、てっぺんあたりが黒で前髪が茶。
流れるような後ろ髪が白だ。
故に、ネコの姿に戻った時の彼女は当然ながら三毛猫である。
「本当?
取って姉さまっ」
「はいはい、だよぅ」
少し呆れたような表情を浮かべ、前髪についた草を払ってやる。
「取れたよぅ」
「ありがと、姉さまっ!」
草を払ってあげただけなのに、キラキラ輝く瞳を向けられるシシル。
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