ぷろろーぐ

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でも、俺はそんなネコに救われた。 人の道を外れ、偽善の路頭で迷っていた迷子のような俺に、アイツは新たに生きる道を俺にくれた。 …それは、自分が自分らしく生きる道だ。 どんなことにも左右されることのない、突き進むためだけにある一本道。 それは、強いて珍しいモノではない。 人一人が絶対に持ち合わせている、持っていることが当然のようなモノだ。 しかし。 いつの日か俺は、ある事件が起こるのと同時、それをどこかに落として無くしてしまった。 だから、ふらふらと迷子のような生き方をせざるを得なかったと言えば、それはただの言い訳だろうか。 大勢の人を傷つけた罪に対する、ただの稚拙な言い訳に過ぎないのだろうか。
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