88757人が本棚に入れています
本棚に追加
/539ページ
「は、は……嘘だ……この魔法は中級でも上の位の魔法だよ?それをこんなに簡単に……」
ペギーは乾いた笑いを浮かべた。
腰が抜けたのか、立ち上がれない。
「簡単じゃない。今のは上級魔法だから……」
魔法は初級、中級、上級、最上級に分類される。
高等部を卒業する頃に習得できるのが中級の上位に位置する魔法であり、ペギーも優秀な魔法を使ったことになる。
しかし、
「敵わないな……僕の負けだよ」
ペギーは両手を挙げた。
彼は優秀な魔法を使った結果、魔力切れを起こしたのだ。
対してカインは上級魔法を使ったにも関わらず、凜と立っている。
それはカインの持つ魔法のセンスだけではなく、膨大な魔力量を指していた。
「勝者!カイン・ギルアーク!」
勝者の名が呼ばれる。
カインは頷くとその場を後にした。
最初のコメントを投稿しよう!