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「あぁ~やっちゃった!!試合終わってねーだろーなー!」
マティは白ローブを揺らし、学園の道のりを急いでいた。
低かった太陽はすでに真上から傾いている。
廊下の掃除を任されたマティであったが、飾られていた鎧や絵画のちょっとした汚れも気になり、とうとう雑巾で拭く作業に入ってしまった。
「まずいよ~!」
少女はひたむきに走る。
「はぁ、はぁ、はぁ……やっばい……」
マティは校門に手を掛け、肩で息をしながら校庭を見る。
しかし、どこも試合は行われていない。
「おわった…………ん?」
肩を落としていたマティであったが、一番端に動きが見られた。
「あっ!」
「よかったですね……」
「ひっ!」
いきなり後ろから声を掛けられたマティは情けない声を出す。
恐る恐る振り向くと、
「もう少し遅かったらぶちまわすところでした」
拳を鳴らすカグヤが立っていた。
命拾いしたマティはほっと胸を撫で下ろし、校庭に意識を集中し始めた。
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