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「家が燃えちゃったよ」
もう既に日は沈み、星すら見える様になった頃の公園。そこで小さな捨て猫を見つけた俺は開口一番そんな事を言い出してみた。
「あ、この場合のもえは萌えとは違うからな? 火が上がる方のもえだからな? そこ間違えないでね」
真夜中の公園で屈んで捨て猫と話す高校生の姿は、一般人には完全に危ない人と認識されてしまっているだろう。だがそんな事どうでもいい、そう思わせる程に俺は追い詰められていました。
事の発端はつい3時間前に遡ります。
季節はの6月の1日。
高校一年である俺、人並 山田は……なんだよ、こっち見んなよ。わかってるよ名前だろ!? 名前が名字みたいだなって言いたいんだろ!? 変な名前のくせに個性がない普通の高校生だなって言いたいんだろ!?
……あー話が反れたが、とにかくゴールデンウイークも終わり、これからが高校生活本番だぜ! みたいな事を考えていた時でした…。
家が燃えました。
うんわかってる、いきなり過ぎるよね? わかってるよ。でもね、仕方ないの、だって本当の事何だもの。なんてったってマジなんだもの。
暑い日でした、暑いんだから大人しく家でクーラーでもつけて二酸化炭素排出に性を出してればよかったんですが。何を思ったか俺は友達とゲーセン巡りに……。
帰った時にはビックリしました、目玉が飛び出るかと思いました。
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