451人が本棚に入れています
本棚に追加
女性は俺を物色する様に見詰める。
にしても可愛い……そしてデカイッ!
「ねぇ」
「ふ、ふぁい!?」
呼び掛けられたが、イロイロとマズイ場所を見ていた為なにやらおかしな声が出てしまった。
「どうしてこんな所で寝ているのかな?」
いきなり核心を突かれた。なんだかこの人の前だと嘘をつけない気分になる、だから俺は馬鹿正直に諸々の事情を話しました。
「う~ん、よくわかんないなぁ……」
すべてを話し終えた所で、女性は首を傾げてしまう。まあ当たり前です、俺だってまだよくわかりませんから。
「でもここにいたら風邪ひいちゃうよね……」
女性は首を傾げつつ何やらぶつぶつ呟いてます。てゆーかいい人だな、赤の他人の俺の事をここまで気にしてくれるなんて。
だがしかし、そのいい人と言う表現は俺の予想の斜め上をいく裏切りをみせたのでした。
女性は何か思いついたかの様に手を叩き、ずずいっと俺に顔を近づける。そして満面の笑みで言うのです。
「あたしの家に来ない?」
「………はいぃ?」
そうです。
この人はいい人でも善人でもない。ただの無類のお人よしだったんです。
最初のコメントを投稿しよう!