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なんなのだろう……。
「山田君は珈琲にミルク入れる?」
「あ、はい…」
一体全体なんなんだこの状況は!
ただ今、土曜朝7時、つまりは次の日。清々しい朝日が降り注ぐ今日この頃。
場所は……昨日の女性の家なんです。
「俺はどうしてここに……」
思わず呟く。
ちなみに昨日聞いた話だが。この女性は、里山 天華(サトヤマ アマカ)と言って。20歳、現役の大学生である。
「なんでって、家が燃えちゃったからでしょ」
俺の呟きが聞こえてしまったらしく、笑いながらそう答えてきた。
ああ…笑顔超癒される。
「はい珈琲」
そう言いながら珈琲を机に置き、俺の向かい側に座る。
「昨日の布団、しばらく使ってない奴だったから固かったでしょ、大丈夫だった?」
「いえ、そんな泊めて貰えただけでも十分です。なんなら床でも寝れますから」
俺はそう言いながら珈琲に手を伸ばす。
そうです、昨日あの後俺は里山さんの家に泊めて貰ったのです。まあ女性の家にお泊りなんて初めてだったので緊張で寝れなかったんですけど……。
しかし暖かい寝床、いやこの場合はもう半分夏ですから涼しい寝床ですかね。そんな寝床を用意して下さっただけでも感謝感激雨霰です。
「それでさ、これからどうするの? いく宛とかあったりする?」
いつの間にか珈琲を飲み干していた里山さんが俺にそう聞いてくる。
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