ふたつめ

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撫でられて、頬が赤くなった気がする。 ……こういうの嫌だ。 「気安いんじゃないですか?」 仮にも先生。年下だけど、目上の先生、に対して。する事じゃない。 「そうだね。もう、嬉しくなんてないもんね」 もう、ってなんだ。 分かってるなら 撫でる手を止めてほしい。 のに、 「だけど、がんばったね」 って。 大したことなんてしてない。 頑張るのは当たり前で、 自分の何を知っててそんなことを言われるのか。 腹が立つのが 自分の照れ隠しだなんて、気付きたくもない。 ------------------- 例えば妄想。 月に奪われた妹。忘れられた再会。年下の先生。 覚えていたのは自分だけ。 なんて厨ニ。
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