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「お……お母さん!」
「に……げ…………」
お母さんは口から血をたくさん吐いて、そのまま動かなくなった。
「お母さん! お母さん!」
僕は走ってお母さんの所に行った。
その途中にそいつは居たが、そんな事よりお母さんが!
「あっ!」
そいつの手が肩に引っ掛かって、血がいっぱい出てくる。痛い。怖い。
「お母さん! お母さん!」
床に倒れてるお母さんは胸元に穴が空いていて、そこから真っ赤な血が溢れ出ている。僕の肩と同じ色の血だ。
どんなに肩を揺らしてもお母さんは目を開けてくれなかった。
「お母さん!おか……」
背中からお腹に物凄い痛みが走った。見ると僕のものではない何かがお腹から飛び出ていた。
「あ…………」
声を出す事もできなく、それが引き抜かれたと同時に僕は後ろに倒れた。
そこに見えるのは手らしきものを真っ赤に染めた化け物だった。
「…………」
だんだん霞んでいくそいつは腕を降り上げて、そして飛び散った。
「アルファ2、アルファ3は周囲を頼む!」
「おい! 大丈夫か!」
灰色の何かが何か喋っていたが僕はもう何も考えられず、そこで僕の意識は無くなったのだった。
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