始まり

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しかし、そんな事は私にはわからない ただ、この植物の中から出たかったのだ そして、人の声が聞こえた 近くでハッキリと聞こえたのだ 私は大声で叫ぶ、助けてくれと すぐに植物は声の主によって切り開かれる カグヤの首と共に切り開かれる そして、私は死してその場で転生した 転生した私を手に、植物を切り開いた老人は走り出した あぁ、こんな優しい御老人に殺されるとは思いもしなかった しかし、植物からはちゃんと出ることが出来ことに私は安堵していた この方なら私を悪いようにはしないだろう 間違っても質に入れたり、人売りに売りつけたりはしないだろう 頭に入る悪い結果を振り払い、強く老人を信じた さっきの一撃は許します だから、私を助けて下さい 心中でそんな事を考えながら、私の意識はゆっくりと閉じた
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