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ライトは悲しい夢をみて目が覚めた。
時計を見ると、街へ行く時間はとうに過ぎていた。
「こんなこと、今まで無かったのに…。」
ライトは頭を抱えた。
ルイが代わりに出かけてしまっただろう。
…胸騒ぎがする。
その時、扉をノック する音が響いた。
「ライト様…」
使用人の女の子が声をつまらせ、涙を流している。
ライトの胸がチクリと傷んだ。
「どうしたの?何かあったの?」
「ルイ様が乗った馬車が、街で…
暴漢に襲われて…。
ルイ様は、すぐに病院に運ばれましたが、手の施しようがなく…。
亡くなられたと連絡がありました…。」
使用人の女の子の目から、また涙が溢れる。
ライトは話が飲み込めずにいる。
「ルイが…死んだ?…」
言葉にして呟くとライトの心に現実が襲いかかった。
自分はこの現実を知っていた気がした。
だけど、受け入れたくない。
急にめまいに襲われ、ライトはその場に倒れた。
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