エコール

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三人は図書室で勉強をする約束をしていた。 中庭から図書室までのゴシック様式の廊下を三人で歩く。 「今日はどんなジャンルの勉強にしますか?」 アイルがレイナに聞いた。 「そうね…今日は錬金術にしましょう!」 レイナがブロンドの髪を後ろへ跳ねあげながら言う。 「僕は錬金術、苦手だなぁ…」 ライトは天井を仰ぎながらため息をついた。 レイナは横目でライトを見る。 「あんた、バカね。苦手なものを克服しないで卒業するつもり?」 「そんなんじゃないよ!ただ苦手って言っただけで…」 「あっそう、言い訳ね。」 レイナがツンと横を向いた。 言い足りなかったのか、また口を開く。 「ライト、あんた、だいたいね…」 「ストッープ!!」 険悪な二人の間にアイルが割って入った。 「もう、二人ともやめてください。レイナはライトを心配してるだけなんですよねっ?」 アイルがレイナに困ったような表情で言った。 レイナはキョトンとしていたが、みるみるうちに頬がピンク色になり、 「心配?私が?なんでライトを心配するわけ?意味わかんない!」 と、早足に図書室に向かってしまった。 取り残されたアイルとライトは目を合わせて、肩をすくめる。 「扱いづらいお姫様だね。」 ライトの言葉にアイルは「クスッ」と笑った。 (ライトにとって、レイナはお姫様なんですね~。) アイルは嬉しそうに1人、頷く。 「アイル、何、にやけてんの?」 「何でもないですっ!行きましょ!レイナが更に怒っちゃいますよ。」 アイルとライトもレイナの後を追って図書室へ急いだ。
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