その羽が消えるまで

11/12

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/95ページ
何も追求せずに ただ黙って受け入れてくれた祐治。 逃げても何も変わらない 改めてそれに気付かせてくれた茜。 二人とも この街で過ごした私に 大切なことを たくさん教えてくれた。 逃げて逃げて どんなに居心地のいい場所にたどり着いても そこはただ 羽を休めるだけの場所に過ぎない。 自分の居場所は 二つはない。 『逃げてるだけでしょ?』 茜のその言葉。 『いつまでも甘えてんじゃねーよ!!』 祐治のその言葉。 二人がどんな気持ちで 私にその言葉をくれたのか……… それを考えたら 私は いつまでもこうしているわけにはいかないのだ。
/95ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加