prologue.

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  …どれくらい経ったのだろう… 煙草の吸い殻が灰皿に結構たまっている… ボーン…ボーン…ボーン… 12時を告げる振り子時計の音と遠くから聞こえる時計塔の鐘の音が響く… 「…腹減ったなぁ…なぁ、じいちゃん今日は飯食ってきなよ。」 「…ん?いいのかい?」 「いいさ、アイツらも良いって言うに決まってらぁ」 「じゃぁ…お言葉に甘えようかのぉ…」 ウェルターはふぉっふぉっと笑った。 アイツらというのはキースと骨董屋を営んでいる男女二人組で、二人を一言で言えば… エロスと無愛想。 …しかない。 今居ないのは買い物に行っているからだ。 「…しっかし遅いなぁ…出てったん10時前だぞ?」 眉間に皺を寄せるキースにふぉっふぉっふぉっと笑うウェルター。 カランカランカランッ 「たっだいま~♪」 ぷるんっとか音がしそうな豊満な胸を揺らしながら店に女が入って来た。
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