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キースは自室に入り、窓を開け放つ。
灰皿を窓辺に置きシケモクを一つ取るとシルバーのジッポで火を点ける。
「………」
日の光が心地いいのかうとうとするキース。
駄目だ寝るな飯を食うんだと言い聞かせて窓辺から離れ、ベッドに腰掛ける。
「ジル~玉葱とトマト、カイワレ切ってくんない~?」
店の奥、キッチンからルーシーの声がジルバを呼ぶ。
ウェルターと楽しく話していたのに邪魔されたので若干機嫌が悪そうな顔になるジルバ。
「…全く…ちょっと待っててじいちゃん。」
「あぁ、待ってるよ」
ずっとレジカウンターに放置だった紙袋をキッチンの方へ運んで行く。
ニンニクの匂いがする…フライパンを覗くとベーコンと唐辛子も入っていた。
ルーシーは隣の鍋からパスタを手早くフライパンに入れ絡ませ始めた。
「あ、ペペロンチーノだ」
「ん?そうよ~駄目だった??」
「そんなことない…」
「そ、なら良かった♪」
食材が入った紙袋をテーブルに置き中身を丁寧に出す。手を洗い、先程言われた食材を切り始める。
ルーシーは慌ただしく歩き回る。ペペロンチーノを皿に盛り付けたり、フォークを出したり…。
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