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「「ご馳走様でした」」
ワイワイと騒ぎながらも昼食を終え、片付けが始まる。
ルーシーとジルバはさっさと食器を下げていく。
キースはウェルターと世間話。
「ふぅん…奴らまた暴れようとしてんのか…」
「あぁ、困ったものだよ…」
奴らと言うのは治安が劣悪な国『アルラウネ』を支配する『7th Hell』(セブンス ヘル)のことである。
「参ったな…仕事があるっつーのに…」
「…本業の方のかい?」
「まぁ…ね、ん~っ」
キースはこめかみをぽりぽりと掻き椅子ごとのけ反った。
「じゃ~…まっ!」
ゴンッ!!
ぐらりとキースの視界は天井ではなく奥のキッチンに切り替わり頭に鈍い痛みが走る。
「…ってーなぁ!何しやがるっ!!」
「もう店閉めないといけない時間でしょーがっおじいちゃんだって送ってあげないといけないんだから、のけ反って通路塞がないでちょうだいっ」
ルーシーが椅子の脚を蹴ってキースを倒したようだ。
「おや?もうそんな時間かい?」
「そうよ、おじいちゃん送って行くわ」
「いつも済まないねぇ」
ウェルターはゆっくりと腰を上げて入口へと歩みを進める。
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