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遠くから名前を呼ぶ声がする…。
聞き覚えがある…
あ、店長の声だ…。
…起きなきゃ…煩(うるさ)いし…
ゆっくり上体を起こしたつもりだった…
何か間違えて勢い余りすぎた…
ゴツッ
何かにぶつかってしまった。
「っぐぁ」
鈍い痛みが頭に走る。
ついでに変な声が聞こえた気がした。
「っ~~…」
「この馬鹿がっ!倒れたの心配して必死に名前呼んで介抱してやったのに恩人の顎にチョーパン食らわせてんじゃねぇ!!」
ぺしんって頭を叩かれた…
平手でっていうのは優しさかな…?
頭打ったかもしれないからっていう…
とりあえず謝ろ…
「すんません…」
「でしただろうがっ」
「……でした」
ほら、立てるか?って店長が手を出してくれて俺はそれを掴んだ。
立ち上がったのは良かっただがふらっとよろけて後ろにまた倒れそうになる。
(あ、やべ…)
「おっと」
店長にまた助けられた。
今の状況…
とても良くない。
人に見つかったらあらぬ誤解を招く…
早く店長から離れなきゃ…
その時だった
カランカランっ
…悪魔来襲。
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