8人が本棚に入れています
本棚に追加
二人は入口を見遣る。
豊満ボディーの金髪女がフリーズしている。
ルーシーが帰って来たのだ…
数秒、間が開くと第一声。
「あ、アンタ何やってんのよ!しかも可愛い女の子のお客さんの前で!!」
今の状況…
どうみてもキースが押し倒したようになっている。
そして
「違っ、誤解だ!ってか誰が可愛い女の子だよ!!お前は店員だろうが」
「私じゃないわよ!どっちにしろ失礼ね…そこに女の子居るじゃない」
とルーシーはビシッと何かを指差した。
指先を辿り視線を向けると白いブラウスを着た19か20歳と思われる女性が立っていて、思わしくない状況の二人をじっと見据えていた。
「……!」
(いつ入って来た?何故ベルが鳴らなかったんだ??)
キースは慌てて立ち上がりカウンターの指定席に座り、咳ばらいして身なりを正すと
「ようこそ、なんでも屋『PAPILLON』へ。お見苦しいところをお見せして申し訳ない…さて、依頼内容はどういったもので?」
キースは手を組みその上に顎を乗せ真剣な顔で女性を見る。
薄い唇が微かに開いてこう言い放つ
「復讐…毎日……黄色い…薔薇を…あの男に…」
そう言って首傾げパキパキと音を鳴らした。
最初のコメントを投稿しよう!