act.1

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  キースはどっかりと定位置の椅子に凭(もた)れ掛かり、カウンターに足を組んで乗せ、ひじ掛けに頬杖をつくこれが彼のお決まりのポーズ。 物事を考えるときはいつもそうだ。 「んー…お前らさっきのニュースなんだったんだ?」 「聞こえてたの?」 「まぁ…途切れて聞こえたよ…わかんなかったがな、で?」 「キルシェで死体が見つかったって言ってた。」 「女か?」 「ええ、女の子だけど…」 「名前は?」 「えーと…ミリア・クランベル…だったかしら」 「ふーん…確かじゃないが…こりゃ面白い依頼人だなぁ?」 「…?…店長、意味不明」 「んー?教えねーよ確実じゃないのは言いたくないからな…?」 「え?ちょっと気になるじゃない!」 「…依頼人が…ちょっと訳あり?」 察したジルバはキースに問う。 だが甘いフレーバーのタバコを胸ポケットから出して火をつけるだけで、何も返って来ない。 「さっきの…金髪のカワイイ子…ってニュースで言ってた女の子そっくりじゃない!!」 バンッとカウンターを叩くルーシー。 「そっくりじゃなくて同一人物だろ。」 「そんな信じられない…」             ぷはぁと煙を吐き出すと二人に言う。 「そりゃそうだ。お客は死んだ人間なんだからよ…」 キースは胸ポケットから煙草を取り出した。
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