act.1

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「で……?結局のとこ、竜が杏ちゃんの温もり無しでは眠れないって話しなんでしょ?」 廉さんは¨ヤレヤレまったくぅ¨と、溜め息をつきながら呟いた。 「お、おい!廉っ……」 「………?」 何だ何だ!? 竜の様子が……少しおかしい。 今にも廉さんに飛び掛かりそうな勢いだ。 「いやぁ~杏ちゃん聞いてくれる?竜ってばNYにいる間……」 「わぁぁぁっ!!廉、それ以上は言うな」 竜がまさに廉さんのいるソファーへとダイブしかけた瞬間 いつの間に現れたのか、後ろからコタローが竜を羽交い締めするかのように取り押さえてきた。 「竜様、往生際が悪いですわよ」 「孝太郎っ!放せ」 竜は必死にもがくも、2m近くもあるようなコタローに敵<カナ>うハズもない。 「うふふ。NYにいた間、竜様に一体何があったのか私も是非お伺いしたいですわ。ねぇ?杏ちゃん」 コタローは無邪気に笑いかけてくるけど…… 当の本人様はギロッと鋭く睨みつけてくる。 「う………」 一瞬、怯<ヒル>んだけど…… 廉さんとコタローの¨大丈夫だよ~¨の視線に守られて 「わ、私も聞きたいな。竜のNYでの生活のこと……」 私は怖ず怖ずと答えた。
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