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「で……?結局のとこ、竜が杏ちゃんの温もり無しでは眠れないって話しなんでしょ?」
廉さんは¨ヤレヤレまったくぅ¨と、溜め息をつきながら呟いた。
「お、おい!廉っ……」
「………?」
何だ何だ!?
竜の様子が……少しおかしい。
今にも廉さんに飛び掛かりそうな勢いだ。
「いやぁ~杏ちゃん聞いてくれる?竜ってばNYにいる間……」
「わぁぁぁっ!!廉、それ以上は言うな」
竜がまさに廉さんのいるソファーへとダイブしかけた瞬間
いつの間に現れたのか、後ろからコタローが竜を羽交い締めするかのように取り押さえてきた。
「竜様、往生際が悪いですわよ」
「孝太郎っ!放せ」
竜は必死にもがくも、2m近くもあるようなコタローに敵<カナ>うハズもない。
「うふふ。NYにいた間、竜様に一体何があったのか私も是非お伺いしたいですわ。ねぇ?杏ちゃん」
コタローは無邪気に笑いかけてくるけど……
当の本人様はギロッと鋭く睨みつけてくる。
「う………」
一瞬、怯<ヒル>んだけど……
廉さんとコタローの¨大丈夫だよ~¨の視線に守られて
「わ、私も聞きたいな。竜のNYでの生活のこと……」
私は怖ず怖ずと答えた。
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