10477人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、そういえば……ホントにいいの?杏ちゃん」
コタローがテレビから視線を外し私を伺うように見つめてきた。
「いいの!いいの!」
「だって!竜様の命令では……」
「いいんだって!あのままで。竜と同じ部屋なんて……落ち着かないよ!」
そう。
今回、竜が帰国することで変わろうとしていたこと。
それは……私が竜の部屋に移るという話。
もともと扉1枚で隔<ヘダ>てられていた隣同士の部屋だったけど
竜いわく……その扉1枚すら気に喰わないということで
今回、竜が戻ってくるのをきっかけに
2人一緒の部屋にしようというものだった。
だけど………。
それに断固¨反対¨の私は竜の命令も無視し
頑として部屋を移動することは無かった。
だって………竜なんかと一緒にいたら
カラダが幾つあっても、もたないよ………。
あ!イヤラシい意味じゃなくてね
私の心臓がドキドキしちゃって
毎日が呼吸困難になりそうなんだよ。
最初のコメントを投稿しよう!