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「雨だね」 私のよこで彼が言う 「だね」 私が答える 私たちの間に猫が伸びてる ベッドの上 なにも起こらない 昼下がり 彼はふいにほっぺにきすをおとす そして 猫を抱えて向こうをむいちゃった でもちゃんとみえてるよ 君の真っ赤な耳 私は気づかぬふりをして 彼の背中に頬を寄せた fin
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