銀色うさぎの事情

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陽の光が心地良い 緑の多い公園の中…‥ 「ミア!ちょっと待てって!」 「だーーっ!もうっ! ついてくんなっ!!」 バキィッッ!! ‥ … …‥‥ 灰色の縞猫が銀色兎の後ろ足で 見事に、ぶっとばされた‥…。 銀色兎はクルッと振り返ると その場でポンッと人型に戻り 腰に手を当てると、ひっくり 返って気を失った灰色の猫を 見つめフゥと溜め息をついた。 「まったく… しつこい男は嫌われるわよ!」 人型に戻った兎の名は[ミア] 兎族(うさぎぞく)の17歳の 少女だ。 兎型と同じ銀色ウェーブの 肩までの髪に碧色の大きな瞳 透き通るような色白の肌‥ 誰が見ても美少女なのにも 関わらず本人はその容姿に あまり自覚が無い‥。 「ミアは「容赦」って 言葉を知らないのか?」 「えっ?! ルルルル‥ルークぅ?!」 ガサガサッと音がして ミアが後ろを振り返ると そこにはミアの幼なじみで ひとつ年上の兎族の青年 ルークが木の下で左手で 頭を押さえて立っていた。 .
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