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俺は世の中を知らなかった。
ただ、変な中学生に囲まれていた泣いていた女の子を守りたくて。
それだけで、突き進んでいった。
結果はとても自慢できるものでなくて、格好悪かったけれど――。
「ありがとぉ」
って泣いて、傷だらけの俺にお礼を言ってくれた君の涙がムショウに嬉しかった。
またこんな風に人を守りたい。
――男なんて単純なもんで。
そう想った俺は、今でもその思い1つで剣道に打ち込んでいたりするのだ。
今度は誰かをきちんと守れる男でありたい――。
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