1⃣物語の始まりは、いつも日常をぶっ壊すことから始る?

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   俺の名前は、明智宗治(あけち そうじ)。  歳は16歳、1月生まれの俗に言う早生まれ。  外見の特徴は――特になし。  中肉中背、と言えば分かりやすいかな。  身長は172センチ、体重は65キロ前後をウロウロと彷徨っている。  部活をやっていて筋肉質な為、体重よりは見かけは太っていないと思う。  けれど筋肉がある分、決して痩身だとは――口が裂けても言えないだろう。  俺個人としては、これ以上体重が落ちたり増えたりすると、動きにくくなると分かっているので、今のところ自分の中ではベストな状態を保っている。  顔は、まぁ普通。  上中下だの区別することは好きではないが、目だって特に大きくもないし、鼻にも口にも特筆するような特徴がない。  でも、驚くほど不細工でもないと――思いたい。  家庭は――世間一般で言うならば裕福だ。  なぜならば両親は小さいながら会社を経営していて、この不況の中にも有難いことに業績な何とかキープしているらしい。  留守がちで日本中を飛び回っている両親、傲慢で勝ち気な姉がいるくらいで、家族構成には何の珍しさもない。  あ、裕福だと伝えてしまったが――。  俺の通う聖徳学園は、筋金入りのボンボンが集う学校。  そこの中にあって俺の家の経済状況をまた分かりやすく松竹梅で説明するならば、竹――いや梅、以外には選べる植物はないだろうな。  元来、松は不吉な植物だから、別に松じゃなくたっていいんだけどな!(人はこれを負け惜しみと言う、放っておけ!) *
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