物語のはじまりはじまり。

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暗い室内。 つけっぱなしのテレビ。 今にも崩れそうな漫画や雑誌の山。 何日も放置された食いかけの弁当。 足場の無い部屋とは正にこの部屋のことだと、寝起きの寝癖だらけの頭を掻きながら体を起こさずに携帯で確認する。 午前二時三十分。 完全に昼夜逆転した生活を送っているようだと、自分のだらしなさを確認し、二度寝するためむくんだ目蓋をつむる。 どうしてこんな不規則で不潔な生活を送っているかなんてのは答えは簡単。 俺はニートだからだ。 大学を卒業後、このご時世、就職難によって未来の光ある道なんてのは断ち切られ。 とりあえずなんでもいいから働こうとか、バイトで生活費を稼ごうなんて前向きな発想をすることもなく、親のすねをかじり続けながら一人暮らしを続けている。 いつかは働く、なんて、おきまりの台詞が何度口を出たことか。 それでも変わりたい、頑張りたいとか全く思わないわけじゃない。 何かきっかけがあれば…
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